(講義風景)
今回のテーマは『高血圧』と『膝関節の痛み・変形』です。
高血圧で薬を何年も飲み続けていたり、慢性的な膝の痛みで定期的に整形外科に通い続けている方、周りにいらっしゃいませんか?
私のサロンではどちらもよく目にする症状ですが、実は現代医療では原因がわかっておらず、根本的な治療法がありません。
逆に日々クライアント様の施術をされている先生の中には、これらの症状が改善していくケースを見ることがよくあるのではないかと思います。
このことは、原因がわかれば症状解決の可能性が見えてくることを意味しています。
『クライアント様のお身体を任せていただく者としてより安全な施術を行えるようになりたい、より効果的な対応ができるようになりたい!』
そのような想いの先生方が集まって下さいました!今回のセミナーもまずは座学からしっかり学んでいきます。
今回もカイロプラクター、整体師、セラピストの先生方が参加して下さいました。
(講義風景)
血圧にしても膝関節にしても、その機能を理解するためにはまず構造を知る必要があります。模型やモデルを使いながら詳しく説明させていただきました。
ただ聞いただけでは理解しにくいことも、目で見るとイメージしやすくなります。
【高血圧とは?】
現代医学ではそのほとんどが原因不明の本態性高血圧とされています。原因不明なわけですから、病院では根本的な治療法はありません。多くの場合、降圧剤を処方されますが、一度飲み始めたら一生飲み続けなければならなくなります。
いったい何が原因で血圧が高くなるのでしょうか?
そもそも現代医学では血圧の定義があいまいなのです。あいまいなものを教育の場で当たり前のように教えます。私も専門学校では正常血圧は120/80mmHg以下、高血圧は140/90mmHg以上と教わりました。その数値である理由は教わっていません。
高血圧を理解するためには、まず血圧の意味を理解する必要があります。血圧とは、血液をからだ全体に送り届けるために必要な圧力のことです。
では、からだの中でも一番に血液を送り届けるべき重要な場所はどこだと思いますか?
答えは『脳』です。
脳は生命に直結するため、必ず血液を送り届ける必要があります。そして私たちのからだには重力がかかっているため、この重力に抵抗して血液を脳まで届ける圧力が必要なのです。
それが血圧です。
脳は立ったときに地面から一番離れた場所、一番高い場所に位置しています。よって血圧は身長に比例して高くなることになります。この血圧が物理学的な観点から見た最高血圧です。
個人別の最高血圧の計算方法は今回のセミナーの中でお伝えしました。
このことをベースにして血圧を考えると、高血圧とは血液を脳に送り届けるためにいつもより高い圧力が必要な状態と言えます。
血圧が高くなることには意味があるのです。そのことを無視して薬で血圧を下げれば、別の問題が起こることになります。
今回のセミナーでは、からだにどのようなことが起こると高血圧が引き起こされるのか?またどのような対応が効果的か?を説明させていただきました。
(講義風景)
【膝の痛み・変形はなぜ起こるのか?】
現代医療ではこれら膝の問題に対してまったくと言っていいほど対応できていません。それは医学教育上の問題で、膝関節がどういう関節なのかを間違って教えられるために、正しい対処法がわからないのです。
私もそうでしたが、学校で教わった基礎医学がまさか間違えているなんて、考えもしないですよね。
サロンに訪れる膝の問題を抱えたクライアント様は、ほとんどが一度整形外科を受診しています。からだのプロフェッショナルである医師に診てもらったにも関わらず、改善が見られないために私たちのような代替医療を受けに訪れます。
膝はただ曲げ伸ばしができる関節ではありません。回転運動をしながら精密に、バランス良く動いています。この動きに問題が生じた時に痛みが生じるのです。
そして膝の動きには必ず骨盤が関わります。ですから、膝関節のケアだけではなかなか根本的に解決しないのです。膝関節を根本的に改善するためには骨盤のバランスを整えることが大切になります。
今回も実際の症例報告を2例お話しました。膝の痛みや変形は何が原因で起こったのかはクライアント様によって違います。
・何が原因で膝の症状を引き起こしたのか?
・根本的な解決のためにどのような施術を行ったのか?
・どのように改善していったのか?
・再発防止のためにどのようなアドバイスを伝えたか?
を詳しく解説しました。セミナーに参加して下さった先生方の施術の参考になれば幸いです。
(膝関節の調整法デモンストレーション)
今回のセミナーでは立った状態で行える膝関節調整法をお伝えしました。まず最初にテクニックのデモンストレーションを行います。
台になっていただいた先生の膝が予想以上に悪かったため、膝の状態に合わせてしっかり調整を行いました。
調整後はその場で、「膝の痛みがだいぶ和らいだ」とおっしゃっていただきました。「以前から膝を悪くしていて、最近になって症状が強くなってきている」とのことですが、骨盤からしっかり整えれば根本的に改善していくはずです。
(テクニックの練習風景)
今回お伝えした膝関節調整法のポイントは安全性がとても高く、女性セラピストでもできることです。
一回の施術で痛みが和らぐクライアント様も多くいらっしゃしますが、何度も施術を行うことで膝関節を安定させ、痛みを再発させないことが目標となります。
何度も練習して、ぜひクライアント様の施術に役立てていただければ嬉しいです。
大貫